宮代房子(陶芸家)

長野県伊那市出身。
1989年陶芸を開始。 93年新座に陶遊房設置。
埼玉県陶芸作家協会奨励賞受賞、同会員。
県展等も多数入選。美術家協会会員。福祉の里講師。


ひと握りの土が手の中で様々な形に変化する。土を丸めて固いお団子を作り、無心に遊んだ幼き頃…そんな自分に、いつしか返っている。陶芸は「こうしなくてはならない」というものがない自由な世界。
アバウトな私がすっかり虜になって早十年余の月日が経ちました。念願の窯を新座の工房に築き、作品作りに忙しい日々を過ごしています。焼き上がった作品を窯から出す時の、神にも祈るようなドキドキ感(チョットしたギャンブル性)、手のぬくもりを感じさせる器や深い味わいの器を手にしたときの充実感、また思い通りにいかない焦燥感、何年続けても「これで完成」というものがありません。
アウトドア派の私は、野山の草花の素朴さ・やさしさに惹かれ、器に表現できたらと外に出てはスケッチ。それらを和紙を用いて染めつけてみたら、より自然なやさしい器が出来上がりました。私の和紙染めの器は、川越のいも懐石料理店「いも膳」で使って頂いているほか、川越や所沢のギャラリーにも置いてあります。蔵づくりの街での個展は今回が初めて。会場で見てくださる方も増えました。
これからも土を通して人とのふれあいを大切に、陶遊房や福祉の里での指導を続けながら制作に励みたいと思っています。※個展はぶんか情報欄を