大河ドラマ『真田丸』の放送が始まる前の昨秋高野山山麓の九度山を訪ねました。空海(弘法大師)、真田家ゆかりの地であり、紀の川が流れ、日本有数の柿の産地。歴史と文化の魅力が尽きない九度山…。編集部が見てきた九度山をご紹介します。

九度山町
　練馬区が『真田丸』の本拠である長野県上田市と友好関係にあることは前号でも紹介しました。練馬駅前のココネリでは現在も上田市の観光物産の展示販売が行われています。上田、沼田、大阪などドラマの舞台は転々としますが、関ケ原の戦いに敗れた真田昌幸・幸村親子が蟄居させされるのが和歌山県の九度山。幸村明治まで高野山領として栄えました。九度山町にある高野山町石道は、２００４(平成16）年世界文化遺産に登録されています。

九度山駅
　南海電鉄高野線の九度山駅ホームに降り立ってまず目に入るのが真田十勇士の大きなイラスト。（真田十勇士については９月に映画が公開されます。情報欄参照）幸村に仕えたとされる10人は猿飛佐助・霧隠才蔵・三好清海入道・三好伊三入道・穴山小助・由利鎌之助・筧十蔵・海野六郎・根津甚八・望月六郎ら。いま、駅舎は大河ドラマを反映して六文銭一色といった感じ。








真田庵と幸村庵
史跡とお蕎麦屋さんの看板を二つ足すと「真田幸村」だなんてユカイ！










真田庵
　正式には善名称院。真田親子の屋敷跡といわれ、六文銭の紋が刻まれた門をくぐると、本堂(写真)、廟所、真田昌幸の墓、与謝蕪村の句碑、真田宝物資料館などがあります。

炬燵して語れ真田が冬の陣　
かくれ住んで　花に真田が謡かな　蕪村





真田宝物資料館…真田庵境内にあり、真田昌幸･幸村にちなんだ愛用の槍先･鎧兜、また書状や肖像画などを展示。全国に売り歩いていたという古びた真田紐は必見！　
入館200円　無休

真田親子の発案という真田紐は、写真のように現代でも桐箱などに巻いて結ぶときに使われます。







幸村庵の幸村御膳
天ぷら、柿の葉寿司、そば豆腐、卵焼きがついて、季節のデザートは秋ならもちろん柿。月休
０７３６-５４-３７５１

慈尊院
空海とその母親との強い絆を感じさせる寺。息子が開いた高野山をひと目見ようとはるばるやって来た高齢の母ですが、高野山は女人禁制。そこで麓に滞在することになった母に会うため空海は月に九度(頻繁に）山を下りました。それが「九度山」の由来のようです。女性たちが好んでお参りするようになったため、慈尊院は女人高野と呼ばれました。本尊木造弥勒仏座像は国宝、本堂弥勒堂と絹本著色弥勒菩薩像は重要文化財。

有吉佐和子作『紀ノ川』
この小説は、主人公花が祖母に連れられて慈尊院にお参りする場面から始まります。紀州和歌山の素封家を舞台に明治・大正・昭和三代にわたる女性たちの系譜がモチーフとして描かれ、中盤では花の娘文緒が乳房型を自ら作り慈尊院に奉納、安産祈願をします。『紀ノ川』は少し昔の映画やドラマにもなりました。

富有柿の生産地

九度山・真田ミュージアム
今年３月開館。真田昌幸・幸村・大助の「親子孫」三代の物語を後世に伝えるための施設で、幸村の生涯で最も長い14年間を過ごした九度山ならではのビジュアルな展示が魅力です。　
９~17時　入館料500円
０７３６-５４-２７２７
くどやま「真田丸」
　 大河ドラマ展 開催中
　出演者の紹介パネル、ドラマで着用した衣装、小道具等を展示。２０１７年２月28日(火)まで。

九度山観光のポイント
　駅から見える町役場に寄ってパンフレットをもらい、レンタサイクルで回るのがよいでしょう。お問い合わせは九度山町産業振興課へ。
０７３６-５４-２０１９








<新座市民会館>
〜Takaoとその仲間たち〜 8/7　
　　副題「ドイツで活躍するソリスト達の饗宴」。地元でよりよい音楽を低料金で…と活動するムズィーク・ヴァルトの第10回コンサートで、「ドイツから10名のすばらしいソリストを迎えます。室内楽の多彩な楽器構成のプログラムをお楽しみください」と同会小川園江さん。川口出身のブランデンブルク国立管弦楽指揮者浮ヶ谷孝夫さんのお話と、ハイドン「ディヴェルティメント」、シューマン「オーボエ、クラリネット、ファゴットのための５ミニチュアより｣､モーツァルト｢フルート四重奏」
シューマン「ピアノ五重奏」の演奏。
070-5550-3773(佐藤）
※詳細は情報欄参照
昨年新座市民会館にて→

<タウン>
すべて紀州産の梅干です！「梅の大谷」
「梅は本当に体によいのです。梅の産地和歌山県の田辺に生まれ山海の恵みを享受して育ったので、自然食材の大切さが身に染みています。和歌山の味で忘れられないのは金山寺味噌。家ごとに自家製造し、これとご飯があれば何もいらない。梅干もそうです。当店は紀州産の南高梅を使用し製造・販売。塩度8％から20％まで種類も豊富です。お好みの味が必ず見つかると思います」とオーナーの大谷京子さん。おいしい梅干を食べれば夏バテ知らず。
練馬区東大泉4-26-18日祝定休
0120-415-520 10:00〜18:00
大泉学園駅北口から徒歩3分

<タウン>
やきとん･やきとり｢片山丸越｣オープン
　古くは鎌倉街道の茶店があった地に8月2日オープン。店主は隣の田中屋酒店(店内に茶店の写真を掲示)の長男田中一広さん。地元有名同業店を10年以上手伝った経験を生かし、「先代から譲り受けた血がさわぐ」感性で究極のうま味を追及。「分けてもらった秘伝のたれをベースにオリジナルに作り上げていく」と意欲満々。シロ･レバー･カシラ･ハツ･タン･鳥ネギ･鳥皮など1本100円。銘酒片山も味わえます。18〜22時 (持ち帰
り15〜17時）日と第1-3
月休　新座市馬場2-1-49
048-479-5980

<地産地消>
その名もかわいいポポー
ポポーは五大湖周辺のネイティブアメリカンに古くから食べられてきたくだもので「アメリカのカスタードアップル」「貧しい人のバナナ」ともいわれます。見た目はアケビに似ていますが、果肉は大きな種が点々とする淡いオレンジ色。熟すとトロピカルフルーツのような独特の甘い香りが漂い、ねっとりと甘く、酸味はさほど強くありません。新座市の中原果樹園ではいち早くポポー栽培に取り組み、現在40本を自然栽培。食べ頃は8月下〜9月下旬。大きさにもよりま
すが1個300円位。新座市野火止2-3-7 090-3579-3207